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裁判例のご紹介

裁判例のご紹介

司法書士が本人確認の高度な注意義務違反が課せられており、それを怠ったとして損害賠償責任を認定された事例

東京地方裁判所平成24年12月18日判決です。これは司法書士にとってはかなり厳しい判決だと思います。ぜひ知っておいて下さい。

運転免許証の偽造を見抜けなかったことについての責任が認められています。

この免許証は誕生日が「昭和10年5月23日」と記載されていたところ、道路交通法92条の2第1項には、運転免許証の有効期間が誕生日から起算して1か月を経過する日であることが明記されていることから、本来であれば、この免許証の有効期間には「平成24年6月23日」と記載されていなければならないはずなのですが、なんとこの免許証は「平成24年5月23日」となっておりました。この判決は、この点をとらえて、司法書士はこの免許証が一見して不信な運転免許証であると気づくべきであったというほかない、と断じてその責任を認定しております。

どう思われますか?もし同じ状況におかれたとして、自分だったら、一見して不信な運転免許証であると見ぬくことができたと自信をもっていえますか。いえる方は素晴らしいですが、100人が100人見抜くとは限らないのではないかと思います。司法書士だったとしても。

要は、裁判所が司法書士に課されていると判断するその注意義務は、本当に本当に、高度な注意義務となっております。ぜひ知っておいていただければと思います。

(判例タイムズNo.1408、p358)

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